第6談 山岳修行に想う

f:id:fudouin:20210110145915j:plain

山岳修行


第6談 山岳修行に想う 2020年(令和2年) 5月3日(日) 

今朝は4時に起床し 先ず心身を浄め、自坊の内仏「神棚・仏壇」及び庭園内「大日堂・護摩龍王堂・薬師 観音 地蔵 十三佛堂・釈迦 阿弥陀堂」等の諸堂諸尊に、いつも通りに 朝の御給仕をする。

取り急ぎ 正装に改め、自坊から順に各諸堂 仏神に日常の2時間よりも、早めの お勤めに切り替えて修し 終わり6時40分、時計の秒針を睨みながら 軽食を取る。
【急がば 回れ】かな?

新たに白装束(死に装束)に身を固め、7時 根本道場前にて道中安全を願い祈念する。
10分後マツダデミオに乗車し八戸市外の、標高七四〇メートルの 臥牛山へ向かう。
7時50分 登山口へ到着、山ノ神・不動明王・明神等に、ご挨拶と登頂安全を願う。

入山直後 徒歩3分、思いもよらず 狭い参道片側 右端3/1が突如、湾曲気味に谷川へ崖崩れしており驚く、こりゃー 幸先 ヤバイ かもー と?
【落つれば同じ 谷川の水】【迷わぬ者に 悟りなし】そうだよナー!

途中、所々に白樺の幹の白さと、またツツジが咲く頃には色鮮やか なりて眼を奪われますが、まだ一ヶ月早いのかなー?

特に、賽の河原の辺りから頂きまで 残雪があり「フキノトウや こごみ」などの山菜が、美味しそうに 今が旬の食べごろヨと、僕の方を 恨めしそうに見つめている。
【三里四方の野菜を食え】【山に近ければ山を食い、海に近ければ海を食う】と云う!

また「カタクリの花や、菊咲一華 (キクザキ イチゲ) の白と紫色の花びら」も、ごく自然に お山とマッチングセットされたように美しく咲き誇り、身心共に和み とても心地良く 軽やかに足も運ばれ、何時とはなく夢心地で 雲の上を浮遊しているようでした!

山頂 鳥居 奥の三尊安置の拝殿に お供物を供え「無事の登拝御礼と コロナウイルス肺炎の 感染除けと撲滅を、並びに 亡くなられた方々の 御冥福も共に 一心と祈る」、 殊に人類救済を切に願い読経する。そうして、この上の高台で小休憩する。
【病に主 (ヌシ) なし】【万物流転 】とか!

頂上 花崗岩の塔に仁王立ちし、眼下の「階上町や八戸市、また遠くは下北半島南部や、西に八甲田山系と十和田三山」等の、周囲 三六〇度の パノラマも楽しめる。
が、今日は26度と気温も高く晴天の為に、薄っすらとガスも掛かり 霞がかって、かえって幻想的に見えます。

また、やぶ蚊なのか 黒い小さな羽虫も多く飛び交い、肌に付きまとうのが多少の難点でしたが、それを補うように 去り行く山の残冬を惜しむような銀花 (残雪) と小春日和の季節の狭間に立ち、吾輩は感無量で良か気分ですたい。
【藪をつついて、蛇を出す(藪蛇)】【藪から棒かな】?

9時55分 大開き鳥居を目指し歩みを速め 厠=雪隠 (セッチン) 休憩。その後 、登山口まで速攻にて下山し10時45分前に着く。間を置かず 神仏に厚く御礼申し上げ 、愛車に乗り込み 帰寺を急ぐ。

11時25分 順調に当寺に帰山し、本堂と諸堂にて満行御礼と御供養の後、着替えのため自坊へと一歩足を踏み入れる。

ひとまず汗を拭い去り 身支度を整え、僕の隠れ家的な 昼なお人もマバラな弁慶の泣き処へ?車で移動 12時ジャスト、 昼食は ちょっと豪ジャスに「寿司と海鮮ラーメンをデザートにイチゴパフェ」を頂き、 脛巾 (ハバキ) 脱ぎをし 山岳修行を終える。

「余は満足ジャ」・・・合掌礼拝。