第23談 続編➁ 年頭に当たり  

第23談 続編➁ 年頭に当たり   2022年(令和4年) 1月15日(土)

㋩ 前編に続き、毛利 元就 (モウリ モトナリ) に付いて、もう少し故父 (チチ) から聞かされていた事を述べます。

元就は、幼少期に父母を・19才で兄も失い・更に兄の子の甥までも亡くしています。僕が想うに『 甘える術も知らず・孤独な幼少期を送り、頼るは己一人のみ だったのでしょね?』そして、次男にして毛利家の家督を相続したのです。

だからこそ、権謀術に長け・希代の策略家としても名を馳せた人物に成り得たのではないしょうか!

このように、波乱に満ちた戦乱の世を生き抜いて来た、元就ならではの教えを言霊 (言葉) に拠る、生き抜く術を毛利家の家訓として残し、行く末を三人の子【 毛利 隆元(モウリ タカモト)、吉川 元春(キッカワ モトハル)、小早川 隆景(コバヤカワ タカカゲ) 】等に託したようです。

 それでは、お待ちかねの元就が書状に認 (シタタ) めた15ヶ条の教訓の中から、ここでは七選のみを取り上げて見ます。

(1) 道を歩いて躓 (ツマヅ) くのは有り勝ちな事だ、少しも気にする事はない。
(2) 我は酒が飲めぬから、斯様 (カヨウ) に長生きなのだ。
   酒を飲まなければ70、80才まで健康でいられて、目出度い事だ。
(6) この矢一本なれば、最も折りやすし。しかれども一つに束ぬれば、折難し。
   汝ら、これに鑑みて、一和 同心すべし。必ず背くなかれ。
(9) 友を得て、尚ぞ嬉しき桜花、昨日に変わる、今日の色香は。
(12) 一芸も要 (イ) らず・能も要らず・遊も要らず・履歴も要らない。
  ただ日夜 共に武略、調略の工夫をする事こそ肝要である。
(14) 一年の計は春にあり、一月の計は朔にあり、一日の計は鶏鳴にあり。
(15) 謀 (ハカリゴト) 多きは勝ち、少なきは負ける。

この中でも、先の前編➀には (14) 条に付いて既述 (キジュツ) しました。
次回の続編③は、特に(6)条の『三本の矢』の謂れですが、言わずと知れた夙 (ツト) に有名な物語として、皆様には周知の如くでしょう。

が、どうしても この当世の地球全般の社会悪や家族制度崩壊などに於いても、乱れ切った世界観を鑑みて反省し 世直しする機会にも通ずる事も多大に有るのでないかと、一人悶々と後世の子等の将来を慮 (オモンバカ) り、記載したいと思い 立ち上げました。 

 < 続きは、第24号 続編③に掲載 致します >

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毛利元就